竹を伐採することから始まります。
竹どきでは主に香川産の真竹を使用しています。真竹は、高さ10m以上、直径5~10cm前後になる大型の竹です。節間が長く、弾性があり、割り剥ぎもしやすいため、竹かご作りに最もよく使われています。
竹の活動期は水分・養分が多く、この時期に切った竹を用いると、カゴになってから虫がついていることが多くなります。そのため、竹が休息している9月から12月にかけて1年分の竹を山から切り出して、日光の当たらない場所で保管しています。
3〜7年目程度の竹で、できるだけ真っ直ぐ、太く、節間が長く、傷が少なく、弾力性があるものを選別しながら切ります。
山から切り出す作業は、竹細工の仕事を行う中で最も重労働です。
工房竹どきでは油抜きをした白竹を使っています。
伐採した竹は時間の経過とともに色あせていきます。これに対して、油抜きと言われる処理を行うことで、一気に乾燥をすすめ、表面をいつまでも美しく保つことができます。油抜きされた竹は白竹を呼ばれます。
油抜きには乾式と湿式があり、当工房では乾式油抜きを行っています。
乾式油抜きは、竹を火であぶって油分を出し、それを素早く拭き取ります。さらに、天日干しをして乾燥させるとクリーム色になります。
竹ひご作りは作品の良し悪しを決めてしまう重要な工程で、竹かご作りの半分以上は竹ひごを作る作業です。
工程は多岐に渡りますが、主に、竹を必要な長さに切断した後、「割り」「剥ぎ」を繰り返して竹ひごに近い状態にしていきます。
最後に幅取りと面取りを行い、目的の幅と厚み、手触りの竹ひごを作ります。
基本の編み方は「四つ目編み」「六つ目編み」「八つ目編み」「ござ目編み」「網代編み」などがあり、これらを組み合わせて様々な編み目を作り上げていきます。
底編みから始まり、立ち上げ、胴編み、縁作り、最後に力竹を入れます。必要であれば、手竹や足竹をつけて完成となります。
写真は「四海波花かご」の製作工程です。